ウオノメはタコとは違うものです。同じ皮膚の角質の増殖、硬化により生まれるではありますが、 ウオノメはそうしたものの中でも、芯があるものをさします。 その名通り、角質の形状は芯の部分が目のように見える印象があり、総じて魚の目のように見えることから、そう呼ばれ正式には「鶏眼」と言います。 ドイツ語ではHuhnerauge (鶏の目)、Krahenauge (烏の目)、といい、文化の違う海外でも認識の一致を見ることが出来ます。
原因の大半は合わな靴によるものです。サイズだけでなく、足の形や用途に合わない靴を履いては、足には大きな負担となります。 強く圧迫されたり、繰り返し摩擦などの熱が加わることで、皮膚の角質が増殖します。こうしたことは出血を防ごうとする人間の体の正常な防衛反応です。 たこと魚の目はそうした体を守ろうとする反応によって生まれ、その原因を同じくしますが、発生の過程と結果が違います。 たこが皮膚の表面が徐々に厚く硬くなり比較的広範囲にわたって表れるのに対し、 ウオノメは、タコと比べると表面的には小さく、 そして皮膚の内側に向かって楔形(工事現場においてある赤いコーンのような円錐状)に生成され、芯が出来ることが大きな違いです。
- 皮膚の角質増殖から生まれるタコ、ウオノメは、出血を防ごうとする体の正常な防衛反応
- 足の皮膚は熱に弱く、過剰に荷重がかかることがタコやウオノメが発生する原因となる。
- 体質による部分もあり、生まれつきタコやウオノメができやすい人もいる。
- サイズが小さい/大きい。幅が狭い/広すぎる等。足に合わない靴を履くこと
- 甲が止まらず、また紐などで固定しない等、間違った靴の履き方によるもの
- パンプスやハイヒールで長時間歩行するなど、靴の用途に合わない使用をする
- 足の特徴や、足の変形などからくる荷重の集中や、靴ずれ、または足の負荷限界を超えた運動、等
ウオノメは、正常な皮膚との境界がはっきりして中央に芯があり、面積も比較的小さいものです。 魚の目は芯はその楔状の頂点を皮膚の内側ににむかって伸ばしていて、この芯の部分をふれただけでも飛び上がるような痛みがあります。 歩行に際してはたこよりも圧倒的に強い痛みをともないます。
タコやウオノメと似たもので判別しづらいものに疣(いぼ)があります。疣はウィルス感染なので、 胼胝と違い足部以外や骨の隆起した部分以外にも発生し多発する点で、胼胝や鶏眼と区別されています。 足底にできて扁平化したものはタコやウオノメと混同されやすいですが、疣は隆起した表面に毛細血管が存在するので細かい黒い点状斑を持ち、 削ると出血することで区別できます。 なお、疣を自分でいじると病変を広げてしまう恐れがあるので、医師の診断と適切な治療を受けることが大切です。
鶏眼は症状により、大きく分けて3種類に分けることが出来ます。
(1)硬性鶏眼(Hard corn)こうせいけいがん
最も多くみられるもので、表面に光沢があり削ると中央に核がみることができます。 ウオノメは基本的に痛いのですが、出来た場所により痛みのあり方も違い、神経や血管を圧迫する場合は激痛を伴います。
(2)軟性鶏眼(Soft corn)なんせいけいがん
窮屈な靴などで指同士が圧迫された結果、 足の指の間に生じた鶏眼で、汗のために浸軟して柔らかく白色をしている場合があります。
(3)粒状鶏眼(Seed corn)りゅうじょうけいがいがん
足底や趾の上にできる小さな核のみで構成された鶏眼、周辺の角質増殖(目で言えば白目にあたるところ)のほとんどないものを言います。 軟性鶏眼は常に湿っている第四、第五趾の水かき部や、第四、五趾の末節骨側面に生じやすいものです。
- ウオノメは、正常な皮膚との境界がはっきりして中央に芯があり、面積も比較的小さいものをいう
- ウオノメの芯は皮膚の内側に向かって楔形に形成され、芯の部分を触るととても痛い
- ウオノメやタコと疣は素人には判別がつきづらく、不用意な疣の処置は他の箇所への感染を招く
- 糖尿病を患っている方の、足のタコやウオノメなどの角質は慎重に扱う必要がある
- 鶏眼は大きく分けて三種類に分けることが出来る
- 1) 硬性鶏眼は、表面に光沢があり削ると中央に核がみることができる
- 2) 軟性鶏眼は、足の指の間に生じた鶏眼で、汗のために浸軟して柔らかく白色をしている場合がある
- 3) 粒状鶏眼は、足裏や趾の上にできる周辺の角質増殖のない芯のみで構成されたウオノメ
極論ですが、タコやウオノメなどができやすい靴は足に合っていないとも言えます。 ご自身の足を正確に把握し、足に合った靴を履くことが大切です。
タコやウオノメのできやすい足をお持ちの方は、アインラーゲンなどによる靴や中敷きによる調整をおすすめします。 足のどの部分に圧力がかかっているかを、フットプリントなどで調べ、足に合わせて適度にクッション性の高い、柔らかい素材や足をささえる堅い素材 を組み合わせての中敷き調整を行うだけでも、タコやウオノメなどの角質が自然に消えていくこともあります。
また靴自体に対しても、革の部分延ばしや、シューストレッチャーにより全体を伸ばしたり細かい調整が可能となっております。
同時に、当店ではドイツ式足のケアーであるフスフレーゲも行っていて、 タコやウオノメなどの専門的な技術と知識を学んだフスフレーガーによる足のケアーも行っています。 詳細は足のケアーにて紹介しておりますのでそちらもご覧ください。
- 足の計測などで、ご自身の足をしっかり把握し、足に合った靴を履くこと
- 甲の部分などで固定できる靴を選び、履くたびに紐を結ぶなど、靴を正しく履くこと
- 足に状態に合わせたアインラーゲンなどの中敷きを用い、負荷のかかる部分を緩和する
- 外反母趾やハンマートゥなどの変形により足の甲など、靴が当たってしまう個所を伸ばす
- 足のケアーなどでタコ・ウオノメなどの角質をケアーすること