痛風の発作はある日突然にやってきます。その最初の発作の約7割は足の親指の付け根に現れると言われています。 その痛みは、発作を経験した事のない人のは想像を絶する痛みで、我慢強い大人でも歯を食いしばっても涙が出てくるほどです。 強烈な痛みを伴う発作が起こると、痛みは平均で3日〜10日ほどと言われますが、個人差があり、2か月以上にわたって痛みが続くという方もいるそうです。 しかし、発作の起こっていない平時においては自覚症状もないので、通常の日常生活を送ることが出来ます。 痛風というその名称は、「風が吹いただけでも痛む」ような強烈な痛みと 「痛みが嵐の風ように吹き荒れたり、時に凪いだりと、まるで風のような症状から」とも言われ、諸説あります。
痛風は関節の痛みなので関節炎の一つの形態と言えます。 痛風発作の最大の特徴であるその痛みは体内で免疫機能である白血球が尿酸の結晶を異物と判断し、攻撃する事から起こります。 その仕組みは、血中の尿酸濃度が高まることから始まります。 通常、尿酸で体外に排出されますが、これが過剰に血中や体内にある場合、体は尿酸を排出しきれず、また溶けきれない尿酸は結晶化します。 これが尿酸ナトリウムと呼ばれるものです。この結晶、尿酸ナトリウムは血中を流れ足の親指など、関節部などにあらわれ、増加します。 白血球はこの尿酸結晶を異物として攻撃し、結果発作を引き起こします。 白血球は、体内に細菌や異物が進入すると、それらを自分の中に取り込み、消化分解する免疫機能としての役割を果たしていますが、 白血球は尿酸ナトリウムは消化できずに、力尽きて死んでしまいます。 その白血球が死ぬ過程で乳酸が発生し血液を酸性にするので、より尿酸が結晶化しやすくなり、悪循環を生みます。 なぜ親指にその発作が集中するのかは、諸説あり、原因は定かではありませんが、 足の先は体の末端で平均的に温度が低い為に結晶化しやすく、足の親指は、他の足の関節よりも大きい為に更に結晶化しやすく溜まり易いのだと言われています。 暴飲暴食など偏った食生活や生活習慣、過度なスポーツ運動は控えましょう。
- 暴飲暴食など偏った食生活や生活習慣、過度なスポーツ運動が尿酸値を高くする
- 痛みは体内で免疫機能である白血球が尿酸の結晶を異物と判断し、攻撃する事
- 親指の発作の原因は諸説あるが、足先は温度が低く、他の足の関節よりも結晶が溜まり易い事がある
痛風はある日突然に起こります。一番初めの発作の多くは足の親指の付け根にあらわれますが、 足の親指だけに現れるだけでなく、足首、くるぶし、膝の関節、手の指の付け根、手首など関節に現れることもあります。 痛風発作が始まると、安静していても痛みがあり、 微細な振動や、少し体を動かしただけでも激痛が走り、立ち上がることもできなくなるほどです。 1週間から10日程で痛みは徐々に和らぎ、何事もなかったかのように、自覚症状がなくなります。 しかし通風は、発作が治まったからと言って病気が改善された訳ではなく、 治療や生活習慣を改めず、そのままにしていると半年から1年で、また同じような発作が起こります。 そして発作の感覚は次第に短くなり、足首や膝の関節へと広がってゆきます。
- 足の親指の付け根の関節に見られ、耐え難い激痛を伴う
- 足首、くるぶし、膝の関節、手の指の付け根、手首など関節に現れることもある
- 初めの発作が治まった後、痛風の治療を行わない場合は、症状が悪化する可能性が高い
痛風の発作時は、足をつくだけでも激痛が走り、靴や靴下を履くだけでも非常に難儀します。 こうした状態では、歩くことは難しく、もし初めての発作であれば必ず専門の医師のもとで診察を受け、 鎮痛剤(市販の消炎鎮痛剤であるアスピリンは、痛風を悪化させる可能性があるのでご注意ください)などを処方してもらってください。 靴での対処ですが、多くの場合、親指のつけ根の発生が多く、この痛む部分に対して、インソールなどで圧力をうまく分散させてあげる加工が有効です。 皮膚にあたる部分は柔らかい素材を用いて、構造もできるだけシンプルで、縫い目の少ない作りのものが良いでしょう。 また靴を履く際には、痛いからと言って靴下を履かないようなことはせず、緩くなく、かつ締め付けすぎない足にしっかりあったものを履いてください。 皮膚に当たれば激痛がはしるので、緩めの靴を選ぶ傾向がありますが、固定できる靴をおすすめします。靴がブカブカであるけば、結果患部にぶつかることも おおいにありえます。
- 足に合った靴を正しく履くことが大切です。緩い靴は結局は患部に当たり足を痛めます
- 靴の構造的には、靴の甲は縫い目が少なく、素材が柔らかく、シンプルなものが良い
- 靴下は緩すぎず、きつすぎず、足に合ったものを履く、ダボダボしたものは足への障害を引き起こす