■モルトン(Morton)病
モルトン病は神経が圧迫されることにより、足の蹴り出しなど、歩行時に痛みが走る足の病気です。 1876年、トーマス・G。モルトン(Thomas G. Morton)により発表され、以後、モルトン病として知られるようになりました。
モルトン病は、足の指へと届く神経が、足のつけ根あたりで圧迫されることによって生まれる神経障害です。 女性に多くみられるこの症状の原因は、足の横アーチの崩れである開張足に始まることが多く、ヒールが高く、 つま先が締め付けられるような靴、ハイヒールに代表される女性の履物が原因となります。
■原因はハイヒール
踵が高く、そして爪先が細く、スタイリッシュで女性の足を美しく見せるハイヒールですが、足には思わぬ負担をかけます。 高い踵は、重心をつま先へと集中させ、スロープを滑るように足は窮屈なつま先へと押し込まれます。 ハイヒールと言えば、外反母趾を思い浮かべますが、実はあまり気づかぬうちに別の症状が進行しています。
■ハイヒールは開張足を生む
足は体を支えるために縦に二つ、横に二つのアーチ構造を持っています。 踵、小指のつけ根、親指の付け根の三点の間にカメラの三脚のように互いを支えあい、バネのように作用して、 体にかかる負担を軽減しています。 足のつま先に持続的な強い力をうけることで、足の親指のつけ根から、 足の小指の付け根にかかるゆるやかなアーチである「横アーチ」の構造を破壊します。これが開張足です。
■中足骨骨頭部の痛みの発生
こうなると普段体重がかかる事のない親指と小指以外の中足骨骨頭にまで体重がかかるようになり さらに、ぎゅうぎゅうに押し詰められた靴の中で、足の骨はお互いにぶつかりあうように圧迫され、 骨の間にある神経がつぶされて足が痛むようになるのです。
- 足に合わない靴、ハイヒールなどのつま先が圧迫される靴を履き続けること
- ハイヒールにより「開張足」がうまれ、足のアーチが低下する
- アーチが低下することで、骨格バランスが崩れてる
- 窮屈な靴の中で、足は圧迫され、骨の間にはしる神経がつぶされることで痛みが起きます
モルトンの症状は足の痛みです。 足先、土踏まずから先、足の裏にどちらかといえば内部からジンワリとしたしびれるような痛みがあります。 じっとしていれば痛みなどはなく、歩く時の脚の蹴り出しの際に、足に痛みが走り引きずるように歩いてしまいます。 しばらく歩かずに休んでいると痛みは引いていきますが、また歩けば痛みが起きてきます。 これは、足の指へと届く神経が、足の足の神経が圧迫刺激されることにより、起こるもので 足の蹴り出しの際に痛むのは、その際に負荷が一番かかるからです。
- 第3趾から第4趾の足のつけ根の関節にしびれ、ジリジリとした痛み、やけつくようなが見られる
どの足の変形、そして症状にも言えることですが、足に合った靴を履くのが第一です。 基本的には安静が必要ですが、歩かずに生活をするのは難しく、まず日常生活における最低限の負担を軽減するために靴を、足に合わせたものへと変えることが大事なのです。 当然のことながら、ハイヒールなど、中足骨骨頭部に圧力が高くかかるものは厳禁です。 そうしたうえで、開張足、偏平足など低下した足のアーチを支える構造をもち、また足の指の付け根のしたをソフトに仕上げ痛みを軽減するインソールは非常に効果的で、 中足骨骨頭部の圧力、痛み、を軽減します。中足骨骨頭痛は保存的な靴での対処で、症状は大きく軽快します。 また日常的な足のケアでは、足を温湯につけたり、ホットパック等により足を温めて軽い運動をさせ、血液の循環をよくする。 足趾の伸展運動をマメに行い、アキレス腱を伸ばす運動を併用し、血液循環をうながすことで、より良好な結果を得ることが出来ます。
- 足を計測し、足に合った靴を履く、足の甲でしっかり固定できるものが良い
- インソールに、低下した横アーチをささえる。中足骨パットなどを使用し、足を支える。
- 中足骨が当たる部分の中敷きを柔らかく、足あたりの良いものにして、症状を緩和する加工を行う